ひよりレディースクリニック福岡博多では、ガーダシル(4価ワクチン)と、シルガード9(9価ワクチン)のHPVワクチンを取り扱っています。
本記事では、HPVワクチンの種類、効果、副作用、接種間隔スケジュール、費用、男性の接種など、詳しく解説します。
目次
HPVワクチンとは

HPVワクチンは、子宮頸がんや尖圭コンジローマなどの発症を予防するためのワクチンです。
ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染を防ぎ、子宮頸がんをはじめとするさまざまな病気のリスクを低減します。
特に若い世代での接種が推奨されており、初めての性交渉を経験する前に接種することで最大限の予防効果が期待できます。
HPV(ヒトパピローマウイルス)とは
HPV(ヒトパピローマウイルス)は、人の皮膚や粘膜に感染するウイルスで、200種類以上の型があります。
このうち、一部の「高リスク型HPV」は、子宮頸がんや肛門がん、咽頭がんなどの発症に関与するとされています。
感染しても、多くの場合は身体の免疫によって自然に排除されますが、長期間にわたって持続感染すると細胞の異常が進行し、がんへと発展するリスクが高まります。
一方、「低リスク型HPV」は、尖圭コンジローマ(性感染症の一種)などの良性疾患を引き起こします。
HPVは性交渉を通じて感染するため、性的活動を開始する前にワクチンを接種することが最も効果的です。
HPV感染と子宮頸がんの関係

子宮頸がんの95%以上は、高リスク型HPVの感染が原因とされています。
性交渉の経験がある女性の約50~80%は一度はHPVに感染すると推定されていますが、ほとんどの場合は身体の免疫で自然に排除されます。
しかし、一部の感染は持続し、子宮頸部の細胞に異常を引き起こすことがあります。
HPV感染からがんに進行するまでには数年~数十年かかるため、定期的な子宮頸がん検診(細胞診・HPV検査)を受けることが重要です。
HPVワクチンで予防できる病気
HPVワクチンは、以下の病気の発症リスクを低減することが期待されています。
HPVの型 | ワクチンの効果 | |
---|---|---|
子宮頸がん | 16型・18型 (子宮頸がんの主な原因の70%) | 9価ワクチンなら90%以上の型を予防可能 |
肛門がん・咽頭がん・外陰がん・膣がん | HPV16型、 HPV18型、 HPV31型、 HPV33型 | HPVワクチンによる予防効果が期待される |
尖圭コンジローマ (性感染症) | 6型・11型 | 90%以上の発症を防ぐ |

HPVワクチンと子宮頸がんワクチンは何が違うのですか?

HPVワクチンと子宮頸がんワクチンは、実は同じものです。
正式には「HPVワクチン」といい、子宮頸がんの主な原因となるHPVに由来してそう呼ばれます。実際には、子宮頸がんのほかにも、肛門がん・咽頭がん・外陰がん・膣がん・尖圭コンジローマの予防にも効果があります。ややこしく感じるかもしれませんが、正確には「HPVワクチン」という呼び方が適切です。
HPVワクチンの種類と効果
現在、日本で承認されているHPVワクチンには2価・4価・9価の3種類があります。
それぞれ予防できるHPVの型や疾患に違いがあるため、接種を検討する際には特徴を理解して選ぶことが大切です。
なお、ひよりレディースクリニック福岡博多では、4価(ガーダシル)・9価(シルガード9)の接種が可能です。
ワクチンの種類 | 対象のHPV型 | 主な効果 |
---|---|---|
2価ワクチン サーバリックス | 16型・18型 | 子宮頸がん予防 |
4価ワクチン ガーダシル | 6型・11型・16型・18型 | 子宮頸がん・尖圭コンジローマ予防 |
9価ワクチン シルガード9 | 6型・11型・16型・18型・31型・33型・45型・52型・58型 | 子宮頸がん・尖圭コンジローマ・HPV関連がんの予防 |
2価ワクチン(サーバリックス)の特徴
サーバリックスは、HPV16型・18型の2種類の高リスク型HPVに対する免疫をつけるワクチンです。
この2つの型は、子宮頸がんの原因の約70%を占めるため、接種することで子宮頸がんのリスクを大幅に低減できます。
また、サーバリックスには免疫効果を長期間維持するためのアジュバント(免疫を強化する成分)が含まれており、持続的な予防効果が期待できます。
※なお、ひよりレディースクリニック福岡博多では取り扱っておりません。
4価ワクチン(ガーダシル)の特徴
ガーダシルは、HPV16型・18型に加え、6型・11型の計4種類のHPVに対するワクチンです。子宮頸がんの予防に加え、尖圭コンジローマ(性感染症の一種)の予防にも効果があります。
また、HPV関連の肛門がんや外陰がん、膣がんのリスク低減にも寄与するため、男女ともに接種が推奨されるワクチンの一つです。
9価ワクチン(シルガード9)の特徴
シルガード9は、HPV16型・18型・6型・11型に加え、31型・33型・45型・52型・58型の合計9種類のHPVを予防できるワクチンです。
これら9種類の型は子宮頸がんの原因の90%以上を占めるため、現時点で最も予防範囲の広いHPVワクチンとされています。
また、HPV関連のがん(肛門がん、咽頭がん、外陰がん、膣がんなど)に対しても高い予防効果が期待されています。海外では標準的なHPVワクチンとして採用されている国が多く、WHOも推奨しているワクチンです。
どのHPVワクチンを選ぶべきか
HPVワクチンには2価・4価・9価の3種類があり、それぞれ予防できるHPV型が異なります。どのワクチンを選ぶかは、予防したい病気・公費助成の有無・費用などを考慮して決めるのが良いでしょう。
選び方のポイント
- 新規接種なら9価ワクチン(シルガード9)が最も推奨(予防範囲が広いため)
- 公費で接種したい方は、助成対象のワクチンを選ぶのがベスト
- 4価ワクチンをすでに接種済みの方は、医師と相談のうえ9価の追加接種を検討
HPVワクチンの対象年齢と接種時期
HPVワクチン接種の推奨年齢は9歳以上ですが、年齢によって接種のスケジュールや助成の有無が異なります。
ここでは小学生・中学生(定期接種)、高校生・成人女性(キャッチアップ接種)、30代以降の接種について詳しく解説します。
小学生・中学生(定期接種)
対象年齢 | 小学6年生~高校1年生相当の女子 |
---|---|
接種費用 | 公費(無料) |
推奨ワクチン | 2価・4価・9価のいずれか |
定期接種(無料)の対象となるのは、小学6年生~高校1年生相当の女子です。この期間に接種すれば、自己負担なしでワクチンを受けることができます。
30代・40代でも接種できる?
対象年齢 | 27歳以上の成人女性(任意接種) |
---|---|
接種費用 | 自費(クリニックごとに異なる) |
推奨ワクチン | 9価ワクチンが推奨 |
30代・40代でもHPVワクチンの接種は可能です。ただし、公費の対象外となるため、自費での接種となります。
HPVは性交渉の経験がある多くの人が感染するウイルスですが、すべての型に感染しているわけではありません。そのため、未感染のHPV型に対する予防効果を期待して接種する意義があります。
なお、HPVワクチンにはすでに感染しているウイルスを排除する効果はありません。
そのため、ワクチン接種は「未感染の型による将来のリスクを減らす」ことを目的に行います。
30代以降の接種を検討される方は、医師と相談のうえ、ご自身の健康状態やリスクを考慮して決めるのがおすすめです。
HPVワクチンの対象年齢と接種時期
HPVワクチンは、公費助成の対象となる定期接種・キャッチアップ接種と、自費での任意接種の2種類に分かれます。どの接種方法を選ぶかによって、費用が大きく異なります。
公費(無料)で受ける場合
HPVワクチンは、一定の年齢範囲で公費助成により無料で接種することができます。
定期接種
小学6年生(11~12歳)から高校1年生(15~16歳)の女子は、公費により全額助成されるため自己負担なしで接種可能です。
接種回数は、15歳未満で接種を開始する場合は2回、15歳以上で開始する場合は3回となり、接種できるワクチンには2価(サーバリックス)、4価(ガーダシル)、9価(シルガード9)が含まれます。
自費接種の場合の料金
ひよりレディースクリニック福岡博多のHPVワクチンの自費の料金は、以下の通りです。
4価ワクチン ガーダシル | 18,700円/1回 |
---|---|
9価ワクチン シルガード9 | 30,000円/1回 |
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HPVワクチンの副作用と安全性
HPVワクチンは、世界中で広く接種されており、その有効性と安全性が確認されているワクチンです。
しかし、すべてのワクチンと同様に、副作用が生じる可能性があります。ここでは、HPVワクチンの副作用の種類や発生頻度、安全性について詳しく解説します。
HPVワクチンの副作用
HPVワクチンの副作用は、大きく分けて「接種部位の反応」「全身の反応」「まれな重篤な副作用」の3つに分類されます。
接種部位の反応
HPVワクチン接種後、注射をした部位に以下のような症状がみられることがあります。
- 痛み、腫れ、赤み(最も多い副作用)
- かゆみや硬結(しこり)
- 内出血(まれ)
これらの症状は、免疫反応によるもので数日以内に自然に回復することがほとんどです。
全身の反応
ワクチン接種後、一時的に以下のような症状が出ることがあります。
- 発熱(37.5℃以上)
- 頭痛、倦怠感、筋肉痛
- めまい、吐き気、下痢
- 一時的な気分不良(血管迷走神経反射)
特に10代の方は、血管迷走神経反射による失神が報告されているため、接種後30分間は座った状態で安静にすることが推奨されています。
まれな重篤な副作用
HPVワクチンに限らず、すべてのワクチンにはごくまれに重篤な副作用が報告されています。
- アナフィラキシー(重篤なアレルギー反応):頻度は100万回接種あたり約1回とされており、極めてまれですが、万が一に備えて医療機関で適切な対応が可能です。
- 神経系の症状(手足のしびれ、筋力低下など):因果関係が明確ではないものの、国内外で報告があります。
国内外の調査結果とHPVワクチンの安全性
日本では、HPVワクチンの販売開始から継続的な副反応の追跡調査が行われています。
厚生労働省の研究班による全国疫学調査では、HPVワクチン接種後に報告されている「多様な症状」は、ワクチンを接種していない人にも一定数発生していることが確認されました。
また、名古屋市で行われた大規模調査(29,846人対象)でも、HPVワクチン接種と24種類の症状の間に有意な関連性は認められませんでした。
参考:MSD-HPVワクチンに関する副反応について
HPVワクチンの副作用の多くは軽度で、一時的なものがほとんどです。
日本国内外の調査でも、ワクチン接種と重篤な副作用の間に明確な因果関係は認められていません。
安全に接種を受けるためにも、事前に副作用のリスクを理解し、以下に挙げられる接種後の注意点を守ることが大切です。
HPVワクチン接種後の注意点
HPVワクチンを安全に接種するために、以下のポイントに注意してください。
接種当日の注意点
・接種後は30分間、座って安静にする(失神予防のため)
・激しい運動や長時間の入浴は控える
・接種部位を強くこすったり圧迫したりしない
接種後に異常を感じた場合
・軽度な発熱や倦怠感は自然に回復することが多いため、まずは水分をしっかり取り、安静にする。
・発熱が高い、または症状が長引く場合は、かかりつけの医師に相談する。
・息苦しさや意識障害などの異常が出た場合は、すぐに医療機関を受診する。
HPVワクチン接種の間隔スケジュール
ひよりレディースクリニック福岡博多で接種可能なガーダシル(4価)、シルガード9(9価)のHPVワクチンは、接種開始年齢に応じて2回または3回接種が必要です。
適切な間隔で接種を完了することで、最大限の予防効果が得られます。
9~14歳で接種開始の場合(計2回)
1回目:任意の日
2回目:1回目から6か月以上あけて接種(最短5か月)
ポイント
- 9~14歳の女性は2回接種で完了します。
- 2回目の接種が5か月未満の間隔で行われた場合は、3回目の追加接種が必要になる可能性があります。
- 13か月以内に2回目を完了することが推奨されています。
15歳以上で接種開始の場合(計3回)
1回目:任意の日
2回目:1回目から1~2か月後以降
3回目:2回目から3か月後以降
ポイント
- 15歳以上で接種を開始する場合は、3回接種が必要です。
- 2回目と3回目の間隔が短すぎると、十分な免疫がつかない可能性があるため、適切な間隔を守ることが重要です。
- 海外のデータでは、3回接種による長期的な抗体維持効果が示されています。
接種スケジュールが遅れた場合
HPVワクチンは、一度接種を開始すれば、途中で遅れても最初からやり直す必要はありません。スケジュールが遅れた場合は、可能な限り早めに残りの接種を完了しましょう。
注意点
- 1回目と2回目、または2回目と3回目の間隔が短すぎると、十分な免疫が得られない可能性があります。
- 過去に接種したワクチンの種類が異なる場合は、医師と相談のうえ、適切なワクチンで残りの接種を完了しましょう。
受診時の持ち物
HPVワクチン接種の際は、以下のものをお持ちください。
- 予診票
- 本人確認書類
- 母子健康手帳(お持ちの方)
男性のHPVワクチン接種について
HPVワクチンは、女性の子宮頸がん予防として広く推奨されていますが、男性にとっても重要な予防手段です。
HPV(ヒトパピローマウイルス)は性別を問わず感染するウイルスであり、男性もHPV関連の病気を予防するためにワクチン接種を受けることが推奨されています。
男性がHPVワクチンを接種するメリット
HPVワクチンを接種することで、以下の病気の予防が期待できます。
- 尖圭コンジローマ(性感染症の一種)
- 肛門がん・陰茎がん(HPV関連がん)
- 咽頭がん(HPVが関与する口腔・喉のがん)
- パートナーへのHPV感染リスク低減(結果として女性の子宮頸がん予防にもつながる)
特に、尖圭コンジローマはHPV6型・11型が原因となる感染症で、男性の性器や肛門周囲にイボができる病気です。HPVワクチンを接種することで、これらの型の感染を高い確率で予防できます。
男性が接種できるHPVワクチンの種類
現在、日本で男性の接種が承認されているHPVワクチンは「4価ワクチン(ガーダシル)」です。
このワクチンは、HPV16型・18型(がんのリスクが高い型)と、HPV6型・11型(尖圭コンジローマの原因となる型)に対する免疫を獲得できます。
一方で、9価ワクチン(シルガード9)は、日本では男性への接種がまだ承認されていません。しかし、海外では9価ワクチンの男性接種が推奨されており、日本でも今後承認される可能性があります。
男性のHPVワクチンの接種対象年齢
・9歳以上の男性で、特に10代の早い段階での接種が推奨
・性交渉の経験がないうちに接種するのが最も効果的
・成人男性でも接種可能(自費)
男性もHPVワクチンを接種すべき?
HPVワクチンは、男女ともに多くの病気を予防できるワクチンです。
現在、日本では女性の定期接種が公費で進められていますが、男性への公費助成はまだありません。そのため、男性がHPVワクチンを接種する場合は自費となります。
しかし、将来的な健康リスクを軽減し、大切なパートナーを守るために、接種を検討する価値は十分にあります。HPV関連がんや性感染症のリスクを減らすため、早めの接種が推奨されています。
「後悔しないために」HPVワクチンで子宮頸がんの予防
子宮頸がんは、ワクチンと検診によって予防できる数少ないがんです。
しかし、日本ではまだHPVワクチンの接種率が低く、毎年約1万人の女性が子宮頸がんを発症し、約2,800人が命を落としています。
参考:日本産科婦人科学会-子宮頸がんとHPVワクチンに関する正しい理解のために
HPVワクチンを接種することで、子宮頸がんの原因となるウイルスの感染を防ぎ、将来のがんリスクを大幅に低減できます。特に、若いうちに接種を受けることで、より高い予防効果が期待できます。
HPVワクチンは、「知らなかった」では済まされない病気を防ぐための選択肢です。まずは、正しい情報を知り、ワクチンの接種を前向きに考えてみませんか?
ひよりレディースクリニック福岡博多では、HPVワクチンに関する不安や疑問に丁寧にお答えし、安心して接種を受けられる環境を整えています。
「受けておけばよかった」と後悔しないために、今できる予防を始めましょう。
HPVワクチンのよくあるご質問
HPVワクチンを性交渉後に接種するのは無意味ですか?
いいえ、性交渉後でもHPVワクチンの接種は有意義です。HPV(ヒトパピローマウイルス)は性交渉経験のある多くの人が感染する可能性がありますが、すべての型に感染するわけではありません。HPVワクチンを接種することで、未感染の型から将来の感染や関連疾患(子宮頸がん、尖圭コンジローマなど)を予防できます。ただし、すでに感染したHPVを排除する効果はないため、可能な限り早めの接種が推奨されます。
HPVワクチンは何回接種すべきですか?
接種年齢によって、必要な回数が異なります。(9~14歳で接種開始:2回接種|15歳以上で接種開始:3回接種)ワクチンの効果を最大限に得るため、推奨される間隔を守って接種を完了することが大切です。なお、接種が遅れた場合でも、最初からやり直す必要はありませんので、できるだけ早めに残りの回を受けましょう。
HPVワクチンの薬害ニュースが気になります。
HPVワクチンの副反応について、不安を感じる方は少なくありません。特に、過去の報道をご覧になり、接種を迷われるお気持ちはよく理解できます。しかし、国内外の大規模な研究や疫学調査の結果、HPVワクチンと重篤な副反応との因果関係は認められていません。また、日本国内で実施された厚生労働省の調査では、ワクチンを接種していない方にも、同様の症状が一定数見られることが確認されています。WHO(世界保健機関)、米国CDC(疾病予防管理センター)、欧州医薬品庁(EMA)などの国際機関も、HPVワクチンの安全性と有効性を強く支持しており、多くの国で定期接種として推奨されています。HPVワクチンは、子宮頸がんを予防できる数少ない手段の一つです。不安を感じることは当然ですが、大切なのは、ワクチン接種のリスクと子宮頸がんのリスクを正しく比較し、ご自身が納得できる選択をすることです。
子宮頸がんワクチンを打って後悔する可能性はありますか?
HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)は、科学的にその有効性と安全性が確認されているワクチンです。日本だけでなく、世界中の研究においてHPVワクチンが子宮頸がんのリスクを大幅に低減することが証明されています。もちろん、すべての医療行為にはリスクが伴いますが、HPVワクチンの重篤な副反応の発生率は極めて低く、接種によるメリットのほうが大きいと考えられます。「打って後悔する」よりも、「打たなかったことで後悔する」ケースがあることも事実です。大切なのは、正しい情報を知った上で、ご自身にとって最善の選択をすることです。HPVワクチン接種について、ご不安や疑問点があれば、ぜひお気軽にご相談ください。
シルガード9は危険性はありますか?
いいえ、シルガード9(9価HPVワクチン)は危険なワクチンではありません。シルガード9は、WHOや米国CDC、欧州医薬品庁(EMA)などの国際機関も、その有効性と安全性を高く評価し、多くの国で標準的なHPVワクチンとして推奨されています。副反応として報告されているのは、接種部位の痛み、腫れ、軽い発熱、倦怠感などがほとんどで、いずれも一時的なものです。ワクチンによって予防できる病気のリスクと比較すると、接種のメリットは圧倒的に大きいと考えられています。特に、シルガード9は子宮頸がんの原因となるHPVの90%以上をカバーできるため、最も広範囲な予防が可能なワクチンです。「接種すべきか迷っている」「安全性が気になる」という方は、一度医師にご相談いただき、正しい情報をもとに判断していただくことをおすすめします。
シルガード9の予防効果はどのくらい続くのですか?
シルガード9(9価HPVワクチン)の予防効果は、現時点で約10年以上持続することが確認されています。(参考:MSD-シルガード9Q&A)研究によると、ワクチン接種後の抗体価は長期間維持され、高い予防効果が続くとされています。2025年4月時点では追加接種(ブースター接種)は推奨されておらず、初回の接種スケジュールを完了することで、長期間にわたる予防効果が期待できます。ただし、さらなる長期的なデータの収集が続けられており、今後の研究結果によっては推奨事項が更新される可能性があります。