卵巣嚢腫の原因と症状|なりやすい人は?
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監修者|橋田修医師
ひよりレディースクリニック福岡博多院長
産婦人科専門医

卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)の多くは良性で、命に関わることはまれな病気です。
それでも、聞き慣れない病名を突然伝えられると、不安な気持ちになるのは自然なことです。
本記事では、卵巣嚢腫の原因・症状・種類・治療法について、産婦人科医の視点からわかりやすくご説明します。
目次
卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)とは

卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ)とは、卵巣の中に袋状の腫れもの(嚢胞)ができ、その内部に液体や脂肪などがたまった状態を指します。
多くは良性の腫瘍で、婦人科では比較的よくみられる疾患のひとつです。
卵巣は、子宮の左右に一つずつある大人の親指ほどの大きさの臓器で、排卵や女性ホルモンの分泌といった、女性の身体にとって重要な役割を担っています。
この卵巣の中に、何らかの原因で液体や脂肪などがたまり、袋状に膨らんだものが卵巣嚢腫です。
イメージとしては、卵巣の中に「水風船」や「油の入った袋」ができてしまうような状態と考えると分かりやすいでしょう。
卵巣にできる腫瘍の分類
卵巣にできる腫瘍は、良性(卵巣嚢腫)・悪性(卵巣がん)・境界悪性の3つに分類されます。
良性(卵巣嚢腫)
卵巣にできる腫瘍の多くは良性で、生命に直接関わることはありません。
発育は比較的ゆっくりで、周囲の組織を破壊したり、他の臓器へ転移したりすることはありません。
種類によって中身が「水のような液体」「どろっとした粘液」「脂肪(毛髪や歯の成分を含むこともあります)」など異なります。
悪性(卵巣がん)
卵巣を構成する細胞そのものががん化した状態で、周囲の組織へ浸潤(しんじゅん)したり、腹膜播種、リンパ節、遠隔臓器へ転移することがあります。
進行が比較的早い傾向があり、早期発見・早期治療が予後を左右する重要なポイントとなります。
境界悪性腫瘍
良性と悪性の中間的な性質をもつ腫瘍です。
細胞に異型は認められますが、周囲の組織へ浸潤する力は非常に弱いことが特徴です。
卵巣にしこりや腫れが見つかった場合、その多くは良性の卵巣嚢腫ですが、画像検査(エコーやMRI)や腫瘍マーカーなどで正確に診断することが、安心への第一歩となります。
卵巣嚢腫の原因

卵巣嚢腫の発生には、排卵の仕組みや女性ホルモンの分泌バランスが深く関わっていると考えられています。
一言で「嚢腫」といっても、でき方や性質はさまざまで、ホルモンや体質、生活環境など複数の要因が重なって起こるケースがほとんどです。
ホルモンバランスの乱れ
女性ホルモンであるエストロゲンとプロゲステロンは、卵巣の働きや排卵のタイミングをコントロールしています。
これらのホルモン分泌が乱れると、卵胞がうまく排卵されずに卵巣内に残ってしまうことがあり、それが嚢腫の形成につながることがあります。
ホルモンバランスの乱れは、ストレスや睡眠不足、過労、極端なダイエットなど、日常生活の影響を受けることも少なくありません。
排卵や月経に伴う変化
卵巣では毎月、卵胞が育ち、排卵によって破れて卵子が放出されます。
この過程の中で、一時的に「機能性嚢胞」という小さな嚢胞ができることがありますが、これは正常な生理現象で多くは自然に消失します。
しかし、排卵がうまく起こらない場合や、吸収されずに残った場合には、嚢腫として大きくなってしまうことがあります。
また、月経時に子宮内膜の組織が卵巣に入り込んでしまうと、血液がたまってチョコレート嚢胞を形成します。
これは子宮内膜症の一種であり、月経に伴う痛みや不妊の原因にもなります。
「なりやすい人」の特徴とは
卵巣嚢腫は誰にでも起こり得ますが、あくまで傾向として以下のような方に多いとされています。
- 強いストレスや過労がある方:自律神経が乱れ、ホルモン分泌に影響を与えます。
- 月経不順が続く方:排卵が不安定になり、機能性嚢胞が残りやすくなります。
- 未産婦(妊娠・出産経験がない方):排卵回数が多くなることで、卵巣への負担が増し、チョコレート嚢胞が発生しやすいとされています。
卵巣嚢腫の種類

卵巣嚢腫は、その中にたまる内容物(液体や脂肪、血液など)によっていくつかの種類に分類されます。
どのタイプも多くは良性ですが、性質や成長スピード、症状の出方が異なるため、種類を知ることは治療方針を決めるうえでとても重要です。
漿液性嚢腫(しょうえきせいのうしゅ)
さらさらとした透明の液体(漿液)がたまるタイプで、卵巣嚢腫の中で最も一般的です。
多くは良性ですが、稀に境界悪性や悪性のものが含まれている場合もあるため、経過観察が大切です。
初期にはほとんど症状がなく、検診や超音波検査で偶然見つかることもあります。
しかし、大きくなると下腹部の張りや違和感、頻尿などが生じることがあります。
嚢腫が10cm以上になる場合や、内容液が濁っている場合は、慎重な評価が必要です。
粘液性嚢腫(ねんえきせいのうしゅ)
ドロドロとした粘液がたまるタイプの嚢腫で、卵巣嚢腫の中でも非常に大きく成長しやすい特徴があります。
中には直径20cmを超えるほどに膨らむ例もあり、腹部の膨満感や圧迫感として気づかれることがあります。
粘液性嚢腫は良性であることが多いものの、破裂した場合に粘液が腹腔内に広がると「腹膜偽粘液腫」というまれな合併症を引き起こすことがあります。
そのため、サイズが大きくなる前に手術で摘出することが推奨される場合もあります。
皮様嚢腫(ひようのうしゅ)
皮様嚢腫は、脂肪や髪の毛、歯、骨などが含まれる特殊なタイプの嚢腫で、別名「成熟嚢胞性奇形腫」とも呼ばれます。
これは、本来であれば身体のさまざまな組織になるはずの細胞が、卵巣の中で異所性に増殖してしまうことが原因と考えられています。
多くは良性で、20〜30代の若い女性によく見られます。
内容物の性質上、超音波やCTで内部に「髪の毛」や「歯のような影」が見えることもあり、特徴的な画像所見を示します。
成長は比較的ゆるやかですが、大きくなると卵巣の茎捻転を起こすリスクがあるため、5〜6cm以上の場合は手術を検討することもあります。
子宮内膜症性嚢胞(チョコレート嚢胞)
子宮内膜症性嚢胞(チョコレート嚢胞)は、子宮内膜症の組織が卵巣内にできてしまい、月経のたびに出血を繰り返すことで古い血液が溜まるタイプの嚢腫です。
内部にたまった血液が酸化してチョコレートのようにドロドロとした色に見えることから、「チョコレート嚢胞」という通称で呼ばれています。
月経がある人の約10%に子宮内膜症が発症し、そのうちの約17%~44%に子宮内膜症性嚢胞がみられます。
チョコレート嚢胞は、女性ホルモン(エストロゲン)の影響を受けて進行するため、放置すると大きくなったり、痛みが強くなったりすることがあります。
また、周囲の臓器と癒着することで生理痛の悪化や不妊の原因になることもあります。
治療では、ホルモン療法や腹腔鏡手術などが選択され、年齢や妊娠希望の有無によって最適な方法が異なります。
卵巣嚢腫の症状
卵巣嚢腫は、初期には自覚症状がほとんどない病気です。
そのため「気づいたら大きくなっていた」というケースも少なくありません。
症状は嚢腫の大きさ・種類・発生する位置によって異なり、進行とともに徐々に身体の変化として現れることがあります。
初期は自覚症状が少ない理由
卵巣は、骨盤の奥深くにあり、周囲に比較的広いスペースがある臓器です。
そのため、嚢腫が小さいうちは周囲の臓器を圧迫せず、痛みや違和感を感じにくいのが特徴です。
このため、初期の卵巣嚢腫は無症状のまま進行することが多く、健康診断や婦人科検診の超音波検査で偶然見つかるケースが大半です。
特に、漿液性嚢腫や皮様嚢腫はゆっくりと成長するため、数年単位で少しずつ大きくなってから発見されることもあります。
大きくなると現れる症状
嚢腫がこぶし大(5〜10cm)ほどに大きくなると、周囲の臓器を圧迫することでさまざまな症状が現れることがあります。
- 下腹部の張り(膨満感):お腹に違和感や重さを感じ、仰向けになると下腹部がぽっこりと出る。
- 下腹部痛・腰痛:鈍い痛みが続いたり、片側だけが引っ張られるように痛む。
- 頻尿・残尿感:膀胱が圧迫されることで、トイレが近くなる。
- 便秘・腹部膨満:腸が圧迫され、排便がしにくくなる。
- 月経異常・不正出血:ホルモンの分泌に影響を与えるタイプでは、周期が乱れることがある。
これらの症状は、嚢腫がどの方向に膨らむかによっても異なり、左側または右側に偏った痛みを感じることもあります。
おりものの変化・生理不順との関係
卵巣嚢腫の中には、女性ホルモンのバランスに影響を与えるタイプがあります。
その場合、生理周期の乱れや不正出血が見られることがあります。
ただし、「おりものの変化」自体は卵巣嚢腫特有の症状ではありません。
たとえば、チョコレート嚢胞では強い生理痛や排卵痛、性交痛が主な症状であり、おりものの色やにおいの変化は目立たないことが多いです。
一方で、他の婦人科疾患(子宮頸部炎や膣炎など)と併発する場合には、おりものの量が増えたり、においが強くなったりすることもあります。
「おりものの変化」と「下腹部の違和感」が同時に見られる場合は、早めの受診をおすすめします。
卵巣嚢腫の検査と診断方法
卵巣嚢腫を診断する際は、良性か悪性かを見極めること、そして治療の必要性を判断することが大切です。
そのために、いくつかの検査を組み合わせて総合的に診断を行います。
いずれの検査も痛みを伴わない、または最小限の負担で受けられるものです。
超音波検査(エコー)
婦人科で最も基本となる検査で、卵巣嚢腫の有無・大きさ・性状を確認する第一歩です。
腟から細いプローブを入れる経腟超音波検査、またはお腹の上から当てる経腹超音波検査を行います。
この検査では、嚢腫の
- 大きさや形
- 内容物の性状(液体・粘液・脂肪など)
- 壁の厚さや内部構造
- 周囲への血流の有無
などを確認し、良性か悪性かの見当をつける上で最も重要な検査です。
また、定期的に行うことで嚢腫の大きさの変化を追うこともできます。
MRI
超音波検査だけでは判断が難しい場合や、手術を検討している場合に行うのがMRI検査です。
磁気を使って身体の断面を撮影するため、被ばくの心配はありません。
MRIでは、嚢腫の内部がどのような成分(血液・脂肪・粘液など)で構成されているかをより正確に評価でき、チョコレート嚢胞や皮様嚢腫の鑑別にも役立ちます。
また、周囲の臓器への影響や、癒着の有無なども確認でき、手術の方針を立てる際に重要な情報となります。
※なお、ひよりレディースクリニック福岡博多ではMRI検査は行っておりません。
腫瘍マーカー検査(血液検査)
血液中の特定のタンパク質や酵素の値を測定し、腫瘍の存在や性質を推測する検査です。
特に卵巣関連の検査では、以下のようなマーカーがよく用いられます。
- CA125:卵巣がんや子宮内膜症性嚢胞で上昇することがあります。
- CA19-9:粘液性嚢腫や一部の悪性腫瘍で上昇することがあります。
ただし、腫瘍マーカーはあくまで補助的な検査であり、値が高い=がんというわけではありません。
他の良性疾患や炎症でも上昇することがあるため、画像検査と組み合わせて総合的に判断します。
卵巣嚢腫の治療法
卵巣嚢腫の治療は、嚢腫の大きさ・種類・症状・年齢・妊娠希望の有無などを総合的に考慮して決定します。
主な治療の選択肢は「経過観察」と「手術」の2つです。
チョコレート嚢胞などホルモンの影響を受けやすいタイプでは、薬による治療を併用することもあります。
経過観察
嚢腫が小さく・良性と考えられる場合は、すぐに手術をせず、一定期間経過をみることがあります。
3〜6か月ごとに超音波検査などを行い、嚢腫の大きさや形、内部の性状に変化がないかを確認します。
特に、排卵に関係して一時的にできる「機能性嚢胞」であれば、自然に消えていくケースも多く見られます。
ただし、経過観察中に嚢腫が急に大きくなったり、痛みや違和感が強くなった場合は、手術を検討します。
手術による治療
嚢腫が大きい・痛みなどの症状がある・悪性の可能性が否定できない場合は、手術による治療が行われます。
手術の目的は、嚢腫の中身を取り除くことで卵巣の正常な機能を守ることです。
多くのケースでは、「卵巣を残して嚢腫のみを摘出する手術(嚢腫摘出術)」が選ばれます。
卵巣そのものを摘出するのは、再発のリスクが高い場合や、悪性の可能性がある場合に限られます。
現在主流となっているのは、腹腔鏡手術です。
お腹に数か所の小さな穴を開け、カメラと器具を使って行うため、開腹手術に比べると
- 身体への負担が少ない
- 傷跡が目立ちにくい
- 回復が早い
といったメリットがあります。
術後は数日〜1週間で日常生活に戻れることが多いです。
※腹腔鏡手術が必要な場合は、連携している医療機関へご紹介をさせていただきます。
薬物療法(チョコレート嚢胞などの場合)
チョコレート嚢胞(子宮内膜症性嚢胞)の場合は、ホルモンの影響で嚢胞が大きくなるのを抑えるため、薬による治療を行うことがあります。
| 鎮痛剤 | 月経痛や下腹部痛などの症状をやわらげます。 |
|---|---|
| 低用量ピル | ホルモンバランスを整え、嚢胞の増大を防ぎます。 |
| GnRHアナログ製剤 | 一時的に閉経に近い状態を作り、病変の進行を抑える治療です。 |
これらの薬物療法は根本的な「完治」を目的とするものではありませんが、再発予防や症状のコントロールに有効とされています。
妊娠を希望される場合には、治療のタイミングや内容を医師と相談して決めていきます。
卵巣嚢腫は不妊に繋がる?

卵巣嚢腫は、嚢腫の種類や大きさ、合併症の有無によっては妊娠しにくくなる原因になることがあります。
ただし、すべての卵巣嚢腫が不妊につながるわけではありません。
不妊につながらないケース
卵巣嚢腫の中でも、小さいものや「機能性嚢胞(きのうせいのうほう)」と呼ばれるタイプは、通常は心配ありません。
機能性嚢胞は、生理周期の中で卵胞が一時的に腫れてできるもので、多くは自然に消失します。
このタイプでは排卵やホルモン分泌への影響がほとんどなく、不妊につながることはまれです。
不妊につながることがあるケース
子宮内膜症性嚢胞(チョコレート嚢胞)は、卵巣の中に子宮内膜の組織が入り込み、月経のたびに出血を繰り返すことで血液がたまってしまうタイプの嚢腫です。
卵巣の内部で炎症や癒着を引き起こすため、
- 排卵しづらくなる
- 卵管が癒着して卵子の通り道が狭くなる
- 卵巣の予備能(卵子をつくる力)が低下する
といった理由で、不妊の原因となることがあります。
また、チョコレート嚢胞が大きくなると手術が必要になる場合もありますが、手術を繰り返すと卵巣機能が低下する可能性もあるため、妊娠希望の有無をふまえて治療方針を決めることが大切です。
婦人科で定期検査を受けましょう
卵巣嚢腫の多くは良性であり、過度に心配する必要はありません。
しかし、初期は自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに大きくなったり、まれに茎捻転(けいねんてん)などの緊急事態を引き起こすこともあります。
そのため、定期的に婦人科で検診を受けることがとても大切です。
年に一度の超音波検査で、卵巣や子宮の状態を確認しておくことで、病気の早期発見・早期治療につながります。
もし卵巣嚢腫が見つかっても、適切な診断と治療(経過観察や手術など)を行うことで、ほとんどの方が健康な生活を続けることができます。
ひよりレディースクリニック福岡博多では、超音波検査や血液検査を用いて婦人科系の疾患の有無を確認することができます。
不安なことや気になる症状がある場合は、どうぞお気軽にご相談ください。
卵巣嚢腫のよくあるご質問
卵巣嚢腫は自然に治ることはありますか?
一部の卵巣嚢腫は自然に消えることがありますが、ほとんどのタイプは自然に治ることはありません。排卵や月経の過程で一時的にできる機能性嚢胞は、生理的な変化の一部であり、多くは数か月以内に自然に吸収されます。しかし、漿液性嚢腫・粘液性嚢腫・皮様嚢腫・チョコレート嚢胞などの卵巣嚢腫は、自然に消えることは基本的にありません。良性で小さい嚢腫の場合は、すぐに手術をせず、定期的な超音波検査で経過を観察することが一般的です。急に大きくなったり痛みが出た場合には、治療が必要になることもあります。
卵巣嚢腫はどれくらいのスピードで大きくなりますか?
卵巣嚢腫の種類によって成長のスピードは大きく異なります。まず、排卵や月経周期に伴って一時的にできる「機能性嚢胞」は、数週間〜数か月の間に急に大きくなることがありますが、自然に消えることがほとんどです。一方で、漿液性嚢腫・粘液性嚢腫・皮様嚢腫・チョコレート嚢胞などの卵巣嚢腫は、一般的にゆっくりと(数年単位で数センチずつ)大きくなる傾向があります。ただし、まれに短期間で急速に大きくなるケースもあり、その際は悪性化や茎捻転などの合併症がないか慎重な検査が必要です。
卵巣嚢腫になりやすい人の特徴はありますか?
卵巣嚢腫は種類によってなりやすい傾向が異なります。チョコレート嚢胞の原因となる子宮内膜症は「早い初経」、「月経周期の短縮」、「過長・過多月経」、「妊娠・出産経験が少ない」等がリスク因子となります。その他の良性嚢腫の原因については、現時点では不明です。
卵巣嚢腫があるときに「してはいけないこと」はありますか?
医師から特別な制限がない限り、普段どおりの生活を送っていただいて問題ありません。ただし、嚢腫が大きくなっている場合は、激しい運動やお腹を強くひねる動作(ジョギング・ヨガ・ダンスなど)によって、まれに「茎捻転(けいねんてん)」と呼ばれるねじれが起こることがあります。そのため、医師から指示があった場合は無理をせず、身体に負担をかけないように過ごすことが大切です。
卵巣嚢腫の中に「髪の毛」が入っていると聞きました。本当ですか?
はい、本当です。卵巣嚢腫の中には、「皮様嚢腫(ひようのうしゅ)」と呼ばれるタイプがあり、髪の毛や歯、脂肪、骨、皮膚などの組織が混ざっていることがあります。これは「成熟嚢胞性奇形腫(せいじゅくのうほうせいきけいしゅ)」という良性の腫瘍で、卵巣の細胞が本来持っている、さまざまな組織に分化する能力によって発生します。見た目の印象から驚かれる方も多いですが、ほとんどが良性で、命に関わるものではありません。








